イエルバマテ(Yerba Mate)
投稿者 :リンクプロ on
学名
Ilex paraguariensis
科名
モチノキ科(Aquifoliaceae)
注意
イエルバマテをカフェインや、カフェインを含む製品(緑茶、紅茶、ウーロン茶、ココア、コラナッツ、ガラナなど)と混同しないよう注意。
その他の一般名
記載なし。
概要
イエルバマテ(Yerba Mate)は、マテ茶とも呼ばれ、南米やラテンアメリカで伝統的に親しまれている飲料である(6002)。Ilex paraguariensisの葉を使用して作られ、コーヒーや紅茶と同様に日常的に飲まれている(92150,92151,92152)。伝統的には、下剤や利尿剤として、また気分を改善するために使われてきた。
警告
イエルバマテの摂取は、食道、胃、腎臓、膀胱、子宮頸部、前立腺、肺、腎細胞がん、喉頭がん、口腔がんなどの発症リスクを増加させる可能性がある。摂取量が多い場合、長期摂取、アルコールやニコチンとの併用でそのリスクはさらに増大する(1528,1529,1530,1531,11863,11864,92150)。
安全性
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短期間の適切な経口摂取はおそらく安全(1日3gを最大12週間まで使用した研究がある)。
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長期間または大量の摂取は「おそらく安全ではない」。1日に1~2リットル(4~8カップ)以上摂取すると、さまざまな癌(食道癌、胃癌、腎臓癌、膀胱癌、子宮頸癌、前立腺癌、肺癌、腎細胞癌、口腔癌、喉頭癌)のリスクが増加する。またカフェインを含み、1日400mg(約8~10カップ)を超える量の摂取は頻脈、不眠症などの副作用を起こす可能性がある(11832)。
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妊娠中および授乳中: 経口摂取はおそらく安全ではない。カフェインが胎盤を通過し、胎児に影響を与える可能性があるため、妊娠中は摂取量を制限することが推奨される(通常300mg以下)。授乳中の摂取も避けるべきである(6026)。
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子ども: 経口摂取はおそらく安全ではない。
副作用
経口摂取での副作用は主にカフェインに関連し、不眠、動悸、吐き気、神経過敏、振戦などがある。
稀に重篤な副作用として癌や代謝性アシドーシス、頻脈などが報告されている。
有効性
十分な信頼できる情報はないが、以下のような用途に関心が寄せられている。
- 不整脈
- 運動能力向上
- 認知機能改善
- 慢性疲労症候群
- 糖尿病
- 高脂血症
- 疲労
- 頭痛
- 心不全
- 関節痛
- 肥満
- 骨粗鬆症
- パーキンソン病予防
※これらについての効果の明確なエビデンスは不足している。
用量と使用法
成人:
- 一般的に1回あたり6.6~16.5gの葉を330 mLの熱湯で10分間浸出して服用。
製剤と標準化
研究ではカプセル、錠剤、または飲料として使用される。クロロゲン酸を基準に標準化した製品もある。
医薬品との相互作用
多くの薬剤(アデノシン、アルコール、抗凝固薬、抗糖尿病薬、ベンゾジアゼピン系薬剤、経口避妊薬、MAO阻害薬、エストロゲン製剤など)との相互作用がある可能性がある。
サプリメントとの相互作用
抗凝固作用のあるサプリメント、カフェインを含むサプリメントとの併用に注意。
病状との相互作用
- アルコール依存症
- 不安障害
- 出血性疾患
- 喫煙
- 手術前後
などで注意が必要。
臨床検査との相互作用
薬理学的ストレステストや特定の検査に影響する可能性がある。
過剰摂取
毒性に関する情報は不足している。
薬物動態
一部のポリフェノール成分は結腸の腸内細菌により代謝され、吸収が遅延する。
作用機序
- 主成分はカフェイン、テオブロミン、ポリフェノールなど。
- 抗酸化作用や抗肥満作用、抗糖尿病作用、利尿作用、神経保護作用などが研究されている。
分類
利尿薬、中枢神経刺激薬、血管拡張薬、覚醒促進薬、エネルギー増強薬、抗血小板薬など。
References
See Monograph References
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