イエロートードフラックス(Yellow Toadflax)

投稿者 :リンクプロ on

学名
Linaria vulgaris
科名
ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)

その他の一般的な呼称

(記載なし)

概要

イエロートードフラックスは多年生のハーブで、伝統的にヨーロッパで薬用目的で使用されてきた(102450)。

用途

経口摂取では、消化器や泌尿器系の障害の改善を目的として使用される。また、抗炎症作用、利尿作用、発汗促進作用の目的でも用いられる。

外用では、痔疾、化膿性の傷、皮膚の発疹、下腿潰瘍(潰瘍性下腿)に対して使用される。

安全性

イエロートードフラックスの安全性に関して十分な信頼できる情報はない。

  • 妊娠および授乳中: 信頼できる情報が十分でないため、使用を避けるべきである。

副作用

一般的に報告されている副作用はないが、安全性に関する包括的な評価は実施されていない。

有効性

イエロートードフラックスの有効性について評価できる十分な信頼できる情報はない。

用量と使用法

成人:

  • 経口:
    伝統的には、1日あたり1〜2杯のお茶を摂取することが一般的である。お茶は乾燥ハーブをティースプーン2杯程度、300〜600mLの熱湯で18分間抽出し、濾して使用する(18)。

  • 外用:
    伝統的には、湿布剤として使用される(18)。

標準化と製剤

イエロートードフラックスの標準化に関する十分な信頼できる情報はない。

薬との相互作用

知られていない。

サプリメントとの相互作用

知られていない。

病状との相互作用

知られていない。

臨床検査との相互作用

知られていない。

過剰摂取

イエロートードフラックスの毒性に関する十分な情報はない。

薬物動態

薬物動態に関する十分な信頼できる情報はない。

作用機序(メカニズム)

使用される部位は植物全体の開花部位である。主要成分として、アルカロイド類、ステロイド類、トリテルペノイド類、セラミド類、イリドイド配糖体、アウロン類、メチルエステル類、フラボノイド類を含む。特にフラボノイドには、リナリン(linarin)、アセチルリナリン(acetyl linarin)、アカセチン(acacetin)、ペクトリナリン(pectolinarin)、ペクトリナリゲニン(pectolinarigenin)、ヒスピドゥリン(hispidulin)、ジオスメチン(diosmetin)が含まれている(102449,102450)。さらに、凍結乾燥抽出物には、シュウ酸、アコニット酸、クエン酸、ケトグルタル酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、シキミ酸、フマル酸が含まれる(102450)。

  • 抗酸化作用: 試験管内研究では、イエロートードフラックスの凍結乾燥抽出物がスーパーオキシド、酸化窒素、DPPHラジカルに対して抗酸化作用を示すが、ヒドロキシルラジカルに対してはむしろ酸化促進作用(プロオキシダント作用)を示す(102450)。

  • 肝臓への影響: 高脂血症および肝脂肪症の動物モデルでの研究では、イエロートードフラックスのフラボノイド抽出物の投与により、肝酵素および脂質レベルがコントロール群と比較して減少したことが示されている。理論的には、リナリンやペクトリナリンなどのフラボノイドがAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化することで、脂質の蓄積を抑制すると考えられる(102449)。

References

See Monograph References


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