シトスタノール(Sitostanol)
投稿者 :リンクプロ on
学名
- 3-β,5-α-スチグマスタン-3-オール(3-beta,5-alpha-stigmastan-3-ol)
注意事項
- **β-シトステロール(Beta-sitosterol)や植物ステロール(Plant Sterols)**とは異なるため、混同しないように注意。
概要
シトスタノールは、植物ステロール(シトステロール)の飽和形であり、構造的にコレステロールと類似しています。
- 主に植物油や松の木の木材パルプから抽出される。
- 商業製品では、カノーラ油を用いてシトスタノールエステル(脂溶性化合物)に変換される。
- Benecol マーガリンや一部のサラダドレッシングに含まれる成分。
- **FDA(米国食品医薬品局)**は、シトスタノールエステルを含む食品の「冠動脈性心疾患(CHD)リスク低減に関する健康強調表示」を承認。
- 食事の飽和脂肪およびコレステロールの摂取量を制限しながら摂取すると、コレステロール低下作用が期待される。
- ただし、長期使用がCHDの発症リスクを実際に低下させるかどうかは未確定。
💊 一般的な用途
✅ 経口摂取での使用
- 高コレステロール血症(Hypercholesterolemia)
- 家族性高コレステロール血症(Familial hypercholesterolemia)
- がん予防
- 冠動脈性心疾患(CHD)の予防
⚠ 安全性
✅ 「おそらく安全(Likely Safe)」
- 適切な量(最大9g/日)を経口摂取する場合、安全性が確認されている。
- 最大1年間の臨床試験で安全性が証明されている(5336,5429,5430,5431,5432,5433,5434,5435,5436,5437,5438,5439,5441,5814,90725,90731)。
✅ 子供に対する安全性
- 短期間(3か月まで)、1日最大6gまでの使用は安全とされる(3888,3889,5438,7193,7194)。
- 長期使用の安全性についての信頼できる情報は不足している。
🚨 妊娠・授乳中
- 信頼できる情報が不足しているため、使用は避けるべき。
⚠ 副作用
✅ 一般的には経口摂取でよく耐容される
- 成人および子供の臨床試験で有害事象は報告されていない(3888,5336,5429,5430,5431,5432,5433,5434,5435,5436,5437,5438,5439,5441,7103,7104,7105,7193,7194,90725,90731,90750)。
⚠ 消化器系の副作用
- シトスタノールは腸でのコレステロール吸収を抑制するため、脂肪便(ステアトリア)や下痢が発生する可能性がある。
⚠ 効果(有効性)
✅ 「おそらく有効(Likely Effective)」
1️⃣ 高コレステロール血症(Hypercholesterolemia)
- LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を6〜20%低下させる可能性(5431,5432,5433,5439,5441,90731)。
- 総コレステロール値を6〜13%低下させる可能性。
- 食事療法やスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害剤)と併用するとさらに効果が増す。
- シトスタノールを1.8〜4g/日摂取すると、88%の患者でコレステロールが低下する(3888,5431,5433,5435,5437,5814,7195)。
- 2〜3週間の使用で効果が現れ、使用を中止すると2〜3週間で元のコレステロール値に戻る(7105)。
2️⃣ 家族性高コレステロール血症(Familial Hypercholesterolemia)
- 子供において、総コレステロールを11〜14%、LDLを15〜33%低下させる可能性。
- 成人において、スタチンと併用するとさらにLDLを20%低下させる可能性(3888,3889,5438)。
❓ 「信頼できる十分な証拠がない(Insufficient Reliable Evidence)」
- がん予防
- 食道がん
- 肥満予防 ※ さらなる研究が必要。
⚠ 用法・用量
✅ 成人
- 高コレステロール血症:200mg〜9g/日
- 家族性高コレステロール血症:2gを3回に分けて摂取
- 効果は2〜3g/日でピークに達し、それ以上の量を摂取しても追加効果は少ない(5814,7195,14298,90748)。
✅ 子供
- 家族性高コレステロール血症:1.5〜6g/日を3回に分けて摂取(3888,3889,5438)。
- 高コレステロール血症:6歳児で1.5g/日を3か月間使用(7194)。
⚠ 食品としての利用
✅ シトスタノールは主に強化食品(マーガリンやシリアルバー)として摂取される
- Benecol マーガリン(McNeil Nutritionals)
- Benecol シリアルバー(McNeil Nutritionals)
⚠ 相互作用
✅ 医薬品との相互作用
- 特に知られていない。
⚠ サプリメントとの相互作用
✅ β-カロテン
- シトスタノールはβ-カロテンの吸収を減少させる可能性がある(3888,5434,5814,7103,7104,7105,90725,90727)。
- 食事からβ-カロテンを多く摂取することで補える(7104)。
⚠ 作用メカニズム
1️⃣ コレステロール吸収の阻害
- 食事由来および胆汁由来のコレステロールと競合し、腸内での吸収を抑制する(5435,5439,5814,7196)。
- 摂取後も腸内に留まる可能性があり、摂取タイミングに関係なくコレステロール低下効果が得られる(7103)。
2️⃣ 栄養素の吸収
- 脂溶性ビタミン(ビタミンD、α-トコフェロール、レチノールなど)の吸収には影響を与えない(5434,7104,7105,90725)。
- β-カロテンの吸収のみ低下させる可能性がある。
⚠ まとめ
✅ 高コレステロール血症の治療に有効で、LDLを最大20%低下させる可能性がある。
✅ 家族性高コレステロール血症にも有効。
✅ 食品(Benecolなど)に含まれ、安全性は高い。
⚠ 長期使用の安全性は不明。
⚠ β-カロテンの吸収低下に注意が必要。
References
See Monograph References
この投稿をシェアする
- タグ: サプリメント