ルチン(Rutin)
投稿者 :リンクプロ on
学名
Rutin, Rutoside
科名
なし
注意事項
ルチンは、クリシン、ディオスミン、ヘスペリジン、メトキシ化フラボン、ケルセチンなどの他の植物フラボノイドと混同しないでください。
+ その他の一般名
特に記載なし
概要
ルチンはケルセチンのフラボノールグリコシドで、果物や野菜を含む多くの植物に広く存在します。医療用途の主な供給源は、そば、日本のエンジュ(Japanese pagoda tree)、およびユーカリ(Eucalyptus macrorhyncha)です。また、ルー草(Rue)、セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort)、イチョウ(Ginkgo biloba)、ユーカリ、サンザシ(Hawthorn)、ボダイジュ(Lime tree)、ニワトコ(Elder)にも含まれています。
使用用途
ルチンは以下の用途で利用されています:
安全性
ほぼ安全(LIKELY SAFE)
- 食品中に含まれる量(果物や野菜など)を経口摂取した場合。
おそらく安全(POSSIBLY SAFE)
- 医療用途で短期間経口摂取した場合。最大600 mg/日を12週間まで使用しても安全とされています。
- 外用クリームとして使用した場合。
妊娠・授乳中
- 食品中に含まれる量を摂取する場合は安全。
- サプリメントとして使用する場合、十分な情報がないため食品以上の量は避けるべきです。
+ 副作用
一般的な副作用
- 経口摂取では、ルチンは一般的に良好に耐容されます。
効果
評価するための十分な信頼できる証拠が不足している(INSUFFICIENT RELIABLE EVIDENCE TO RATE)
以下の条件に対するルチンの効果については十分な証拠がありません:
- 加齢肌
- 自閉症スペクトラム障害(他成分と組み合わせた研究のみ)
- 糖尿病
- 運動誘発性呼吸器感染症(他成分と組み合わせた研究のみ)
- 痔
- 炎症性腸疾患(IBD)
- リンパ浮腫(他成分と組み合わせた研究のみ)
- 多発性硬化症(MS)(他成分と組み合わせた研究のみ)
- 肥満
- 口腔粘膜炎
- 変形性関節症(他成分と組み合わせた研究のみ)
- 術後腫脹(他成分と組み合わせた研究のみ)
- 捻挫(他成分と組み合わせた研究のみ)
用量と投与方法
成人
- 経口:研究が限られており、典型的な用量は不明。
- 外用:研究が限られており、典型的な用量は不明。
子供
- 経口:研究が限られており、典型的な用量は不明。
標準化および製剤化
ルチンの標準化に関する信頼できる情報はありません。
薬物との相互作用
-
糖尿病治療薬
- 理論的には、ルチンが低血糖のリスクを高める可能性があるため、注意が必要です。
サプリメントとの相互作用
- 低血糖作用を持つハーブやサプリメント:ルチンは理論的に低血糖作用を持つ可能性があります。
- 鉄分:ルチンは理論的に鉄分レベルを低下させる可能性があります。
状態との相互作用
現在知られている相互作用はありません。
検査との相互作用
現在知られている相互作用はありません。
過剰摂取
ルチンの過剰摂取に関する十分な情報はありません。
薬物動態学
- 吸収:経口摂取後、ルチンは消化管内で加水分解され、ケルセチンが放出されます。ケルセチンは女性で男性より吸収が良い可能性があります。
- 代謝:ケルセチンはグルクロン酸抱合体や硫酸抱合体として血漿中に存在します。
作用機序
- 抗糖尿病作用:ルチンは血糖値やインスリン値を低下させ、血液脂質にも良好な影響を与えます。抗酸化作用や抗炎症作用が関与している可能性があります。
- 抗疲労作用:抗酸化作用により疲労や不安を軽減する可能性があります。
- 抗真菌作用:単独では抗真菌作用はないものの、アムホテリシンBの必要量を減らす効果があります。
- 抗炎症作用:炎症性サイトカインのレベルを低下させる可能性があります。
- 抗酸化作用:フリーラジカルを除去し、鉄キレート作用を持つ可能性があります。
- 抗がん作用:DNA損傷を軽減し、癌細胞に対する細胞毒性効果を示す場合があります。
- 毛細血管作用:毛細血管の脆弱性や透過性を低下させる可能性があります。
- 皮膚効果:皮膚の弾力性を改善し、コラーゲン生成を増加させます。
- 肝保護作用:高コレステロール食の毒性を軽減する可能性があります。
- 神経学的作用:抗酸化作用や抗炎症作用を通じて認知機能を保護する可能性があります。
- 血管作用:動脈閉塞モデルで血管炎症を軽減します。
- 減量効果:胃抑制ポリペプチドの分泌を抑制する可能性があります。
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- タグ: サプリメント