大豆油(Soybean Oil)

投稿者 :リンクプロ on

学名: Glycine max(別名 Glycine soja, Dolichos soja

科: マメ科(Fabaceae/Leguminosae)

注意:

  • アボカド・ソイ不けん化物(ASU)や大豆自体の情報は別途参照。
  • アメリカでは「食品アレルゲン表示法(FALCPA 2004)」により、大豆および大豆油の含有が食品・サプリメントに明記される必要がある。(105410)

🌿 概要

  • 大豆油は、Glycine soja(大豆)の種子から低温圧搾によって抽出される植物油。(16)
  • 高オレイン酸大豆油(High-Oleic Soybean Oil)は、オレイン酸が多く、リノール酸やα-リノレン酸が少ない品種から作られる。(98563)

🛡 安全性

「安全」(LIKELY SAFE):

  • 食品レベルでの摂取は安全。
  • 低濃度のDEET(虫よけ成分)の代替として、皮膚に適用するのは安全とされる。(13083, 93685)

「医薬レベルの摂取に関する十分な情報がない」

  • 大量または長期使用の安全性についてはデータ不足。

妊娠・授乳中

「安全」(LIKELY SAFE):

  • 食品レベルでの摂取は安全。
    「医薬レベルでの使用は避けるべき」(十分な情報がないため)

⚠ 副作用

  • 大豆アレルギーのある人は注意。(4079, 4080, 93683)
  • 食品としての摂取は一般的に良好に耐容される。

💊 有効性

🔹 効果がある(LIKELY EFFECTIVE)

虫よけ(蚊の忌避剤)

  • 大豆油2%(Bite Blocker, HOMS LLC)を皮膚に塗布すると、約1.5時間の防蚊効果を持つ。
  • DEET 4.7%と同等の効果だが、より高濃度のDEET(10〜35%)より持続時間が短い。(13077, 13083)
  • カナダの保健機関(Health Canada)は、低濃度DEET製品の代替として認めている。(13083, 93685)

🔹 効果がある可能性(POSSIBLY EFFECTIVE)

高コレステロール血症(Hypercholesterolemia)

  • 大豆油の摂取は、総コレステロールおよびLDLコレステロールを若干低下させる可能性がある。
  • ただし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の低下も見られる。(93684, 108255, 108257, 108254)

冠動脈性心疾患(CHD, Coronary Heart Disease)

  • アメリカFDA(米国食品医薬品局)は、「1日1.5テーブルスプーン(約20g)の大豆油を摂取することで、心疾患リスクが低下する可能性がある」との健康強調表示を許可。(102361)
  • ただし、この証拠は「補助的(supporting)」であり、「決定的(conclusive)」なものではない。(102361)

🔹 効果が不明(INSUFFICIENT RELIABLE EVIDENCE)

がん関連疲労(Cancer-related fatigue)

  • 乳がん患者において、大豆油6gを6週間摂取すると、疲労の一部指標が改善する可能性が示唆されたが、明確な結論には至っていない。(108258)

📌 さらなる研究が必要(More evidence is needed)。


📏 投与量・摂取方法

成人(Oral: 経口摂取)

冠動脈性心疾患(CHD):

  • **1日1.5テーブルスプーン(約20g)**を、低脂肪・低カロリー食の一部として摂取。

高コレステロール血症(Hypercholesterolemia):

  • 大豆油ベースのマヨネーズ20g/日を2週間使用。
  • 高オレイン酸大豆油(Vistive Gold, Plenish)を50:50でブレンドした食品を28日間摂取。

がん関連疲労(Cancer-related fatigue):

  • 大豆油6g/日を6週間摂取。

外用(Topical: 皮膚塗布)

虫よけ(Mosquito repellent):

  • 大豆油2%(Bite Blocker, HOMS LLC)を2時間ごとに再塗布。(13077)

🔬 作用機序

🌿 主な成分

  • リノール酸(50%以上)(オメガ-6脂肪酸)
  • パルミチン酸(10%未満)
  • オレイン酸(高オレイン酸大豆油では増加)
  • α-リノレン酸(オメガ-3脂肪酸)

心血管系への影響

  • 動物研究では、大豆油が大動脈壁の肥厚を抑える可能性が示唆されている。(14040)
  • ただし、魚油に比べると効果は小さい。

脂質代謝

  • 高オレイン酸大豆油は、LDLコレステロールを低下させるが、HDLコレステロールの減少を伴う場合がある。(108254)
  • 大豆油の摂取で血中オメガ-6/オメガ-3比が上昇する。(108256)

🩺 相互作用

💊 医薬品との相互作用

  • 特に知られている相互作用はなし。

🌿 サプリメント・ハーブとの相互作用

  • オオバコ(Blond Psyllium):
    • 脂肪の吸収を低下させる可能性あり。(14090)
  • クロロゲン酸(Chlorogenic Acid):
    • 大豆油と一緒に摂取するとクロロゲン酸の吸収が増加(6%→12%)。(107666)

🚨 注意点

食品レベルでの摂取は安全。
虫よけとしての使用も安全だが、持続時間は短い。
大豆アレルギーのある人は注意。
心血管疾患の予防には、他の脂質管理手段と組み合わせるべき。
高オレイン酸大豆油は、標準の大豆油とは異なる作用があるため、適切な選択が必要。


📌 まとめ: 大豆油は食品として安全で、心血管の健康に寄与する可能性があるが、効果は限定的。虫よけとしての使用は可能だが、持続時間が短い。

References

See Monograph References


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