アフリカンマンゴー(Irvingia gabonensis)
投稿者 :リンクプロ on
学名
Irvingia gabonensis(別名: Irvingia barteri, Mangifera gabonensis)
科名
Irvingiaceae(アフリカンマンゴー科)
概要
Irvingia gabonensisは、西アフリカや中央アフリカの熱帯雨林や農地に分布する木で、高さ10~40メートルに達します。特徴として、暗緑色の密な葉、楕円形の葉、黄白色の花房、球形の果実があります (61594,61659,61660)。
果実はマンゴーに似た緑黄色の果肉を持ち、大きく硬い種子で囲まれています。種子は生で食べたり、焙煎して使用することができます。また、食品添加物として使われるほか、スープの材料や乳化剤としても利用されています (92825)。
安全性
おそらく安全
- Irvingia gabonensisの種子抽出物は、短期間の使用で適切に摂取された場合に安全と考えられています。標準化された抽出物(IGOB131)は、1日150 mgを12週間使用した場合に安全性が確認されています (17070,112220)。
妊娠・授乳中
- 十分な信頼できる情報がないため、使用は避けるべきです。
副作用
一般的な副作用
- 軽度の副作用として、鼓腸、頭痛、不眠、吐き気が報告されています。
効果
評価に十分なエビデンスがない効果
-
糖尿病
- 糖尿病患者における有効性は不明です。
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高コレステロール血症
- コレステロール低下に対する有効性は不明です。
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メタボリックシンドローム
- メタボリックシンドロームの改善に対する効果は不明です。
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肥満
- 小規模な臨床研究では、肥満成人において体重減少をわずかに改善する可能性が示唆されています。
投与量と使用方法
成人
- 種子抽出物の1日用量として0.3~4 gを2~3回に分けて摂取する方法が研究されています (17069,104524)。
薬物との相互作用
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抗糖尿病薬
- Irvingia gabonensisと併用することで低血糖のリスクが増加する可能性があります。
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テストステロン
- テストステロン製剤と併用すると、相乗効果が出る可能性があります。
作用機序
-
抗肥満効果
- Irvingia gabonensisの種子抽出物(IGOB131)は、アディポネクチンの発現を刺激し、PPAR-γやレプチンの発現を抑制することで脂肪生成を抑制することが示されています (17072,92824,92825)。
-
抗酸化作用
- ポリフェノールの豊富な含有量により、抗酸化効果を発揮する可能性があります (61603)。
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コレステロール低下作用
- 種子の食物繊維は胆汁酸を腸内で結合し、再吸収を防ぐことでコレステロールを胆汁酸に変換する可能性があります (17069)。
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低血糖作用
- マルターゼやスクラーゼなどの酵素の活性を阻害し、血糖コントロールを改善する可能性があります (61593,61597)。
その他の特徴
- 抗菌作用: グラム陽性菌およびグラム陰性菌の増殖を阻害します。
- 抗真菌作用: Candida属やその他の真菌に効果的。
- 胃腸効果: 胃の運動性を低下させ、下痢を防ぎ、胃酸分泌を抑制します。
- 殺虫効果: 穀物の害虫の活動を抑制することが示されています。
分類: 低血糖薬、緩下剤、テストステロン増強剤。
この植物に関する研究はまだ進行中であり、適切な使用については専門家の指導を仰ぐべきです。
References
See Monograph References
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