サビン・トップス(Savin Tops)

投稿者 :リンクプロ on

学名

Juniperus sabina(セイヨウネズ)

ヒノキ科 (Cupressaceae)


その他の一般名

特になし


概要

サビン・トップスとは、常緑低木の若い芽や小枝の先端部分のことを指します。この植物は、南部および中央ヨーロッパ、アメリカ合衆国北部、ロシアのコーカサス地方に分布しています(参考文献: 18,223)。


主要なポイント

  • 流産誘発や性器イボの治療に使用されたことがあるが、いずれの用途においても有効性を評価できる十分な信頼できる証拠はない。
  • 経口摂取は危険。サビン・トップスの精油をわずか 6滴摂取しただけで致死的な中毒 が発生した例がある。
  • 外用使用も危険な可能性がある。皮膚への強い刺激を引き起こす可能性がある。
  • 既知の重大な相互作用はない。

用途(人々はこれを何に使うか)

  • 経口摂取
    • 流産誘発 のために使用される。
    • 月経促進腸内寄生虫感染の治療 にも使用されることがある。
  • 外用(皮膚に塗布)
    • 粉末状のサビン・トップスは 性器イボの治療 に使用される。

安全性

外用使用:危険の可能性あり

サビン・トップスの精油は皮膚や粘膜に対して 強い刺激を引き起こす(参考: 18)。

経口摂取:危険

わずか6滴の精油を摂取しただけで致死的な中毒が発生 した例がある(参考: 18)。

妊娠・授乳中の使用:危険

  • 経口・外用のいずれの方法でも 危険
  • 妊娠中に使用すると流産を引き起こす 可能性がある。
  • わずか 6滴の精油で致命的な中毒 が発生する危険がある(参考: 18,19)。

副作用

全般

サビン・トップスは 安全とはみなされていない
仮に治療効果があったとしても、その 毒性リスクが大きすぎる ため、使用は推奨されない。

経口摂取時の中毒症状

  • 吐き気
  • 神経過敏
  • 心臓のリズム異常
  • 痙攣
  • 腎障害
  • 血尿
  • 中枢神経の麻痺
  • 意識喪失・死亡(参考: 18)

さらに、摂取すると 粘膜の炎症を引き起こし、胃腸炎、肝炎、肺炎、腎炎 を発症することがある(参考: 19)。

外用使用時の影響

  • 皮膚の炎症
  • 水ぶくれ(びらん)
  • 組織壊死(壊疽)(参考: 18)

影響を受ける主な臓器・機能

  • 心血管系(Cardiovascular)
  • 皮膚(Dermatologic)
  • 消化器系(Gastrointestinal)
  • 肝臓(Hepatic)
  • 神経系・中枢神経(Neurologic/CNS)
  • 肺・呼吸器(Pulmonary/Respiratory)
  • 腎臓(Renal)

有効性

サビン・トップスの効果に関する 信頼できる情報が不足 している。


用量と使用方法

成人

標準的な用量は確立されていない。


成分の標準化・製剤化

サビン・トップスの 標準化に関する信頼できる情報はない


薬物との相互作用

知られている相互作用はない。


サプリメントとの相互作用

知られている相互作用はない。


特定の健康状態との相互作用

知られている相互作用はない。


検査結果への影響

知られている影響はない。


過剰摂取(中毒)

  • サビン・トップスに含まれる ポドフィロトキシン(Podophyllotoxin) は、動物実験で 胎児毒性(胚致死作用) を示すことが確認されている(参考: 223)。

市販製品

サビン・トップスを含む市販製品の詳細については、Health Canada(カナダ保健省) のライセンス製品を参照のこと。


薬物動態(体内での動き)

信頼できる情報が不足している。


作用機序(メカニズム)

対象部位

  • 使用される部分:若芽、小枝の先端、葉、および精油(参考: 18,223)。

  • 主な成分

    • ヒドロキシクマリン類
    • リグナン類(ポドフィロトキシンおよびその誘導体、サビニンなど)(参考: 18,223)。
  • 精油の主成分

    • サビネン
    • サビニルアセテート
    • サビノール
    • β-ミルセン
    • テルピネン-4-オール
    • γ-テルピネン
    • α-ピネン
    • リモネン(参考: 18,19,223)。

抗ウイルス作用

  • サビン・トップスに含まれるリグナン(ポドフィロトキシンなど)は抗ウイルス活性を示し、性器イボの治療効果を持つ可能性がある(参考: 18,223)。

結論

サビン・トップスは非常に危険な植物であり、経口・外用ともに使用すべきでない。
流産誘発や性器イボ治療への有効性に信頼できる証拠はない。
わずか6滴の精油で致死的な中毒が発生するため、絶対に摂取しないこと。
妊娠・授乳中の使用は絶対に避けるべき。

⚠ 注意:サビン・トップスの使用は極めて危険であり、自己判断での使用は厳禁です。

References

See Monograph References

 


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