シイタケ(Shiitake Mushroom)
投稿者 :リンクプロ on
学名(Scientific Name)
- Lentinus edodes(別名:Lenticus edodes, Lentinan edodes)
科(Family)
- サルノコシカケ科(Polyporaceae)
注意事項(CAUTION)
- シイタケに含まれる「レンチナン(Lentinan)」は別の成分として扱われるため、区別すること。
- AHCC(活性化ヘキソース結合化合物) は、シイタケ菌糸体から抽出された標準化オリゴ糖サプリメント。
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する有効性の証拠はない。予防には健康的な生活習慣と科学的に証明された方法を推奨。
概要(Overview)
- シイタケは食用キノコの一種で、日本や中国が原産。
- 世界で2番目に多く食べられているキノコ。
- 伝統医学では、免疫調整・抗がん・抗菌・心血管保護の作用があるとされる。
安全性(Safety)
✅ おそらく安全(LIKELY SAFE)
- 通常の食品量の範囲で摂取する場合、安全性は高い。
✅ おそらく安全(POSSIBLY SAFE)
- AHCC(シイタケ菌糸体抽出物)4.5~6gを最長6か月摂取しても安全性が示唆されている。
- 3g/日を最長9年間摂取した調査でも安全性の懸念は報告されていない。
⚠ おそらく危険(POSSIBLY UNSAFE)
- シイタケパウダー4g/日を10週間摂取すると、好酸球増多症(eosinophilia)を引き起こす可能性がある。
- 生のシイタケを摂取すると「シイタケ皮膚炎(Shiitake dermatitis)」を引き起こす可能性がある。
⚠ 妊娠・授乳中の使用(PREGNANCY AND LACTATION)
- 食品としての摂取は安全だが、それ以上の量の使用は避けるべき。
副作用(Adverse Effects)
✅ 一般的には加熱調理したシイタケは良好に耐容される(well tolerated)。
最も一般的な副作用
- 腹部不快感(Abdominal discomfort)
- 膨満感(Bloating)
- 下痢(Diarrhea)
- 吐き気(Nausea)
- 嘔吐(Vomiting)
まれな重篤な副作用
- シイタケ皮膚炎(Shiitake dermatitis):生のシイタケ摂取による鞭打ち様の発疹を伴う皮膚炎。
- 未消化の大きなシイタケ片による腸閉塞(Intestinal blockage):まれに手術が必要となるケースもある。
効果の有効性(Effectiveness)
📌 おそらく効果がない(POSSIBLY INEFFECTIVE)
- 歯垢除去(Dental plaque):シイタケ抽出物を含む洗口液は、フッ化物洗口液より効果が低い。
📌 信頼できる十分な証拠がない(INSUFFICIENT RELIABLE EVIDENCE)
- 老化防止(Aging)
- 動脈硬化(Atherosclerosis)
- 乳がん(Breast cancer)
- がん全般(Cancer)
- 化学療法による貧血(Chemotherapy-induced anemia)
- 化学療法による白血球減少(Chemotherapy-induced leukopenia)
- 化学療法による吐き気・嘔吐(CINV)
- 風邪(Common cold)
- COVID-19
- 糖尿病(Diabetes)
- 性器ヘルペス(Genital herpes)
- C型肝炎(Hepatitis C)
- HIV/AIDS
- ヒトパピローマウイルス(HPV)
- 高コレステロール血症(Hypercholesterolemia)
- 高血圧(Hypertension)
- 肥満(Obesity)
- 前立腺がん(Prostate cancer)
🚨 これらの用途に関する臨床的な有効性は確認されておらず、さらなる研究が必要。
用法・用量(Dosing & Administration)
🔹 成人(経口摂取)
- AHCC(シイタケ菌糸体抽出物):3~6g/日(最大6か月)。
- シイタケパウダーの標準的な用量は不明。
薬物・サプリメントとの相互作用(Interactions)
薬物との相互作用(Interactions with Drugs)
-
CYP2D6基質薬(CYTOCHROME P450 2D6 SUBSTRATES)
- シイタケがCYP2D6酵素を誘導し、薬物代謝を促進する可能性がある。
-
免疫抑制剤(Immunosuppressants)
- 免疫増強作用があり、免疫抑制療法の効果を低下させる可能性がある。
疾患との相互作用(Interactions with Conditions)
- 自己免疫疾患(Autoimmune diseases)
- 好酸球増多症(Hypereosinophilic syndrome)
作用機序(Mechanism of Action)
主な成分
- レンチナン(Lentinan)(抗腫瘍作用)
- エリタデニン(Eritadenine)(コレステロール低下作用)
- ポリフェノール類(p-ヒドロキシ安息香酸、p-クマル酸、バニリン酸)
- 食物繊維(不溶性食物繊維83%)
- β-グルカン(免疫調節作用)
- オリゴ糖(AHCCの主要成分)
主な作用
-
抗がん作用(Anticancer effects)
- レンチナンが免疫系を刺激し、NK細胞やT細胞の活性を高める。
-
抗糖尿病作用(Antidiabetic effects)
- 糖尿病モデル動物で、血糖値の改善効果が確認されている。
-
抗炎症作用(Anti-inflammatory effects)
- 腸炎や関節炎モデルで炎症性サイトカインの抑制が確認されている。
-
抗ウイルス作用(Antiviral effects)
- H1N1インフルエンザ、H5N1鳥インフルエンザ、C型肝炎、HPVに対する効果が示唆されている。
結論
✅ シイタケは栄養豊富で、免疫・抗がん・抗ウイルス作用が期待されるが、科学的エビデンスは限定的。
✅ 生食は避け、加熱調理して摂取することが推奨される。
✅ 免疫抑制剤を使用している場合、慎重に摂取する必要がある。
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- タグ: サプリメント