スイートバーナルグラス(Sweet Vernal Grass)
投稿者 :リンクプロ on
学名
Anthoxanthum odoratum
科名
イネ科 (Poaceae/Gramineae)
概要
スイートバーナルグラスは、高さ15~50cmに成長する多年生の草本植物です。
イギリス、ヨーロッパ、温帯アジアに自生し、現在は他の多くの国にも導入されています。
この植物はバニラのような香りを持ち、香料として使用されることがあります。
ロシアのブランデーなどの食品の風味付けにも利用されています。
伝統的な用途
✅ 経口摂取(Orally):
- 頭痛(Headache)
- 吐き気(Nausea)
- 不眠(Sleeplessness)
- 尿路疾患(Urinary tract conditions)
✅ 舌下摂取(Sublingually):
- アレルギー性鼻炎(Allergic rhinitis)
- 結膜炎(Conjunctivitis)
安全性
✅ おそらく安全(LIKELY SAFE)
- 舌下摂取(Sublingual)では、FDA承認の処方薬(Oralair, Stallergenes SA)に含まれるスイートバーナルグラス花粉エキスが使用され、安全性が確認されています。
⚠ おそらく安全ではない(LIKELY UNSAFE)
- 大量の経口摂取は危険です。
- 乾燥スイートバーナルグラスには**ジクマロール(Dicoumarol)**が含まれ、抗凝固作用(血液をサラサラにする効果)があるため、過剰摂取すると出血リスクが増加する可能性があります。
⚠ 妊娠・授乳中の安全性
✅ 舌下摂取(Sublingual): おそらく安全(POSSIBLY SAFE)。
- FDA承認の**処方薬(Oralair)**が妊娠中に使用され、安全性が確認されています。
❌ 乾燥スイートバーナルグラス(経口摂取):おそらく危険(LIKELY UNSAFE)。 - 使用を避けるべき。
副作用
✅ 舌下摂取(Sublingual)
- FDA承認の**Oralair(アレルギー治療薬)**は以下の副作用を引き起こす可能性があります:
- 口の腫れ(Mouth edema)
- かゆみ(Pruritus)
- 喉の腫れ(Throat edema)
- 消化不良(Dyspepsia)
- 咳(Cough)
- まれに重篤なアレルギー反応(Severe hypersensitivity reactions)
⚠ 経口摂取(Orally, in large doses)
- **ジクマロール(Dicoumarol)**の作用により、頭痛、めまい、肝機能障害を引き起こす可能性があります。
効果と有効性
✅ おそらく有効(LIKELY EFFECTIVE)
-
アレルギー性鼻炎(Allergic rhinitis, Hay fever)
- FDA承認のOralair(スイートバーナルグラス、オーチャードグラス、ペレニアルライグラス、ティモシーグラス、ケンタッキーブルーグラスの花粉エキスを含む)が、花粉によるアレルギー性鼻炎や結膜炎の治療に有効とされています。
❌ その他の用途に関する十分な証拠はなし
- 頭痛、吐き気、不眠、尿路疾患についての有効性は不明。
用法・用量
✅ 成人(舌下摂取:アレルギー性鼻炎)
-
Oralair(FDA承認)
- 300 IR(Index of Reactivity)を1日1回
- 花粉症シーズンの4か月前から服用開始し、シーズン中も継続
✅ 子供(舌下摂取:アレルギー性鼻炎、10〜17歳)
-
Oralair(FDA承認)
- 1日目:100 IR
- 2日目:200 IR
- 3日目以降:300 IR
- 花粉症シーズンの4か月前から開始し、シーズン中も継続
標準化と製剤
✅ FDA承認のOralairの規格
- **300 IR(Index of Reactivity)**の舌下タブレットは、
- 約9000 BAU(Bioequivalent Allergy Units)
- 主要な草花粉アレルゲン20〜25 mcg
相互作用
⚠ 抗凝固剤・抗血小板薬(Moderate Interaction)
- 乾燥スイートバーナルグラスの摂取は、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)との併用に注意が必要。
- ジクマロール(Dicoumarol)が含まれており、動物では致命的な出血が報告されている。
⚠ 抗凝固作用のあるハーブ・サプリメントとの併用に注意
-
スイートバーナルグラス乾燥葉を摂取すると、血液凝固を抑制する可能性があるため、以下のハーブ・サプリメントとの併用は出血リスクを増加させる可能性がある:
- アンジェリカ(Angelica)
- クローブ(Clove)
- 丹参(Danshen)
- ニンニク(Garlic)
- ショウガ(Ginger)
- イチョウ(Ginkgo)
- 高麗人参(Panax ginseng)
- トチノキ(Horse chestnut)
- レッドクローバー(Red clover)
- ウコン(Turmeric)
健康状態との相互作用
⚠ 喘息(Asthma)
- 花粉エキスが喘息発作を悪化させる可能性があるため、喘息患者は使用に注意。
⚠ 手術前後(Surgery)
- 出血リスクがあるため、手術の2週間前には使用を中止すべき。
過剰摂取(Overdose)
⚠ 動物研究では、スイートバーナルグラスの乾燥草を摂取した牛が
- 致死的な出血(ジクマロールによる)を起こすことが確認されている。
-
その他の症状:
- 衰弱(Weakness)
- 粘膜蒼白(Mucosal pallor)
- 硬直歩行(Stiff gait)
- 頻呼吸(Tachypnea)
- 頻脈(Tachycardia)
分類
- 抗凝固剤(Anticoagulant Agents)
まとめ
✅ **舌下摂取(Sublingual)**はFDA承認のOralairがあり、アレルギー性鼻炎に有効とされる。
❌ 経口摂取(Orally, dried form)は抗凝固作用があり、出血リスクがあるため注意が必要。
⚠ 喘息患者、手術予定者は使用に注意。
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