マルシア(Myrcia)

投稿者 :リンクプロ on

学名: Myrcia multiflora, Myrcia salicifolia, Myrcia uniflora
科名: フトモモ科(Myrtaceae)


概要

マルシアは高さ2.5~3.5メートルの中型の低木で、主にブラジル中部および南東部で一般的に見られます。一部の種はボリビア、ペルー、パラグアイなどの南アメリカの他の地域でも生育しています (29969)。


使用方法

経口

  • 糖尿病、下痢、赤痢、小腸炎、出血、高血圧、口内炎の治療に使用されます。

安全性

  • 十分な安全性に関する情報がありません
  • 妊娠・授乳中: 信頼できる情報が不足しているため、使用を避けてください。

副作用

  • 一般的には副作用の報告はありません。ただし、安全性の十分な評価は実施されていません。

効果

現在、マルシアの効果に関する信頼できる十分な情報はありません。

糖尿病

  • 初期の臨床研究によると、Myrcia uniflora の葉3グラムを使用したハーブティーを56日間摂取しても、2型糖尿病患者または非糖尿病患者の空腹時血糖、インスリン、またはHbA1cレベルを改善しないことが示されています (27471)。

用量と使用法

  • 成人: 一般的な推奨用量の情報はありません。
  • 子供: 十分な証拠がありません。

標準化と製剤

  • マルシアの標準化に関する信頼できる情報は不足しています。

相互作用

薬物との相互作用

  • レボチロキシン(Levothyroxine)
    • 相互作用の評価: 中程度の注意が必要
    • 重篤度: 中程度
    • 発生可能性: 可能性あり
    • エビデンスレベル: D
    • 詳細: In vitro研究では、マルシア抽出物が甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)の活性を阻害することが示されています。この酵素は甲状腺ホルモンの合成に関与しており、理論的にはマルシアが甲状腺ホルモン補充療法の効果を低下させる可能性があります (27495)。

サプリメントとの相互作用

  • 現時点では知られていません。

疾患との相互作用

  • 甲状腺機能低下症: TPOの阻害により、甲状腺機能低下症のリスクが理論的に増加する可能性があります。

作用機序

  • 主要成分: マルシアには、β-アミリン、カテキン、デスマンチン-1、ガリル酸、ギンコイック酸、グアイジャベリン、マーンシトリン、マイリシトリン、マルシアシトリンIおよびII、マルシアトラシンIII~V、マルシアフェノンAおよびB、ケルセトリンなどが含まれます (27493, 27494, 27495)。

抗糖尿病作用

  • 動物モデルでは、マルシア抽出物がグルコース代謝パラメータを改善し、腸内でのグルコース吸収を減少させることが示されています。また、アルドース還元酵素およびα-グルコシダーゼ活性を抑制することも確認されています (27496)。

甲状腺への影響

  • マルシアの甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)阻害作用は、フラボノイドであるマーンシトリンおよびマイリシトリンによるものと考えられています (27495)。

注意事項

  • マルシアの糖尿病治療における効果は確認されておらず、甲状腺ホルモン補充療法中の使用には注意が必要です。

References

See Monograph References


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