ウォーターアベンズ(Water Avens)

投稿者 :リンクプロ on

学名

Geum rivale

科名

バラ科(Rosaceae)


概要

ウォーターアベンズは多年生のハーブであり、北アメリカ、ヨーロッパ、中央アジアの温帯地域に自生します (102880,103184)。


主な特徴

伝統的に、以下の症状の治療に使用されてきました:

  • 下痢
  • 過敏性腸症候群(IBS)
  • 潰瘍性大腸炎(UC)
  • 子宮出血
  • 断続的な発熱

ただし、これらの効果を支持する強力な科学的証拠はない。


安全性

ウォーターアベンズの安全性について、信頼できる十分な情報はない。

妊娠・授乳中の使用

信頼できる情報がないため、使用を避けることが推奨される。


副作用

経口摂取による副作用は報告されていないが、安全性の評価は不十分。


有効性

ウォーターアベンズの効果について、信頼できる十分な情報がない。


用量と使用方法

成人

📌 経口摂取

ウォーターアベンズに含まれるタンニンは、食物や栄養素の吸収に影響を与える可能性がある。

  • タンニンは、消化酵素、アルカロイド、ミネラル、窒素化合物と結合し、吸収を妨げる可能性がある。
  • ただし、加工や通常の食事の摂取過程で中和されるため、実際の影響は不明。

他のサプリメントや薬剤と併用する場合は、摂取時間を1時間以上ずらすことが推奨される。 (102880,103184,103714,103715)


標準化と製剤化

  • ウォーターアベンズの標準化に関する信頼できる情報なし。

薬との相互作用

  • 知られている相互作用なし。

サプリメントとの相互作用

  • 知られている相互作用なし。

健康状態との相互作用

  • 知られている相互作用なし。

臨床検査との相互作用

  • 知られている相互作用なし。

過剰摂取

  • ウォーターアベンズの毒性や過剰摂取に関する十分な情報なし。

薬物動態(Pharmacokinetics)

  • ウォーターアベンズの薬物動態に関する十分な情報なし。

作用機序(Mechanism of Action)

使用部位

  • 根(地下部)
  • 新鮮な開花植物
  • 地上部(茎・葉)

主な成分

地下部の成分

  • タンニン
  • フェノール酸(エラグ酸が主成分)
  • フラボノイド
  • モノテルペン(主成分:cis-ミルタナル)

地上部の成分

  • タンニン
  • フェノール酸(エラグ酸が主成分)
  • 脂肪族アルコール
  • フラボノイド
  • トリテルペン
  • ステロール類
  • 1-オクテン-3-オール(主要なエッセンシャルオイル成分)

揮発性成分(地下部・地上部の両方に微量含有)

  • エッセンシャルオイルの一成分としてオイゲノール(Eugenol)を含む (18,102880)。

伝統的な作用

① 収れん作用(Astringent Effects)

  • ウォーターアベンズは伝統的に「収れん剤(Astringent)」として使用されてきた。
  • この作用はタンニン含有量が高いことによるものと考えられる (18)。
  • 腸内での水分吸収を調節し、下痢の症状を軽減する可能性がある。

まとめ

ウォーターアベンズは、下痢、IBS、潰瘍性大腸炎などの伝統的な用途があるが、科学的根拠は不十分。
安全性や副作用に関するデータが少なく、妊娠・授乳中の使用は推奨されない。
タンニンが食品・栄養素の吸収に影響を与える可能性があるため、摂取タイミングには注意が必要。
薬やサプリメントとの相互作用は報告されていないが、過剰摂取の影響は不明。

📌 結論: ウォーターアベンズの伝統的な使用には興味深い側面があるが、効果を裏付ける科学的研究が不足しているため、使用には慎重であるべき。

References

See Monograph References

 


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