スイートウッドラフ(Sweet Woodruff)

投稿者 :リンクプロ on

学名

Galium odoratum(別名:Asperula odorata

科名

アカネ科 (Rubiaceae)


概要

スイートウッドラフは、ヨーロッパ、イラン、シベリア、北アフリカに自生する植物です。
葉と花が薬用に使用され、伝統的に消化器系や肝臓の不調の治療に用いられてきました。


安全性

おそらく安全(LIKELY SAFE)

  • 食品の範囲内での経口摂取は安全であり、FDA(米国食品医薬品局)でGRAS(Generally Recognized As Safe)として認定。

おそらく安全(POSSIBLY SAFE)

  • 短期間の適切な経口摂取での使用は安全と考えられています。
    長期間の使用や外用の安全性に関する信頼できる情報は不足。

妊娠・授乳中の安全性(PREGNANCY AND LACTATION)
信頼できる情報がないため、使用を避けることが推奨されます。


副作用

経口摂取(Oral)

  • 一般的に良好に耐えられるが、安全性評価のデータが不足している。
  • 主な報告されている副作用:頭痛(Headache)。
    まれに肝障害(Liver disease)が発生する可能性あり。

効果と有効性

臨床効果が不明な用途(INSUFFICIENT RELIABLE EVIDENCE to RATE)

  • 狭心症(Angina)
  • 不整脈(Arrhythmia)
  • 慢性静脈不全(CVI)
  • 痔(Hemorrhoids)(経口および外用)
  • 高血圧(Hypertension)
  • 不眠症(Insomnia)
  • 片頭痛(Migraine headache)
  • 神経障害性疼痛(Neuropathic pain)
  • 呼吸器感染症(Respiratory tract infections)
  • 創傷治癒(Wound healing)(外用)

これらの用途に関して、さらなる研究が必要。


用法・用量

成人(経口摂取)

  • 研究が限られているため、標準的な摂取量は確立されていません。

外用(Wound healing, Burns)

  • 動物研究では、スイートウッドラフを含むクリームが創傷治癒を促進する可能性があると示唆されている。

標準化と製剤

スイートウッドラフの標準化に関する信頼できる情報はありません。


相互作用

抗凝固剤・抗血小板薬(Moderate Interaction)

  • スイートウッドラフにはクマリン(Coumarins)が含まれ、抗凝固作用を持つ可能性がある。
  • 抗凝固剤(ワルファリンなど)や抗血小板薬(アスピリンなど)との併用は出血リスクを増加させる可能性があるため注意。

抗凝固作用のあるハーブ・サプリメントとの併用に注意

  • 以下のハーブ・サプリメントとの併用は出血リスクを高める可能性がある:
    • アンジェリカ(Angelica)
    • クローブ(Clove)
    • 丹参(Danshen)
    • ニンニク(Garlic)
    • ショウガ(Ginger)
    • イチョウ(Ginkgo)
    • 高麗人参(Panax ginseng)
    • トチノキ(Horse chestnut)
    • レッドクローバー(Red clover)
    • ウコン(Turmeric)

健康状態との相互作用

  • **出血性疾患(Bleeding disorders)**のある人は使用を避けるべき。
  • 手術前後(Perioperative)
    • 手術の2週間前には使用を中止すべき。

過剰摂取(Overdose)

過剰摂取時の症状や治療法に関する十分な情報はありません。


作用機序(Mechanism of Action)

適用部位地上部(葉と花)

💡 主な有効成分

  • ビタミンC(L-ascorbic acid)
  • クマリン(Coumarins)(抗凝固作用あり)
  • フラボノイド(Flavonoids)(抗酸化作用、血流促進)
  • タンニン(Tannins)(抗炎症作用)
  • アントラキノン(Anthraquinones)(緩下作用の可能性)
  • ナイアシン(Nicotinic acid)(ビタミンB3)

💊 期待される生理機能: 1️⃣ 創傷治癒作用(Wound healing effects)

  • ラットの研究で、スイートウッドラフを含むクリームが火傷の治癒を促進し、抗酸化作用を発揮。
  • クマリン、フラボノイド、タンニンが炎症抑制、抗菌、抗酸化作用を持つ可能性。

2️⃣ 抗凝固作用(Anticoagulant effects)

  • 乾燥中にクマリンが変化し、抗凝固作用を示す可能性。

3️⃣ 血流促進(Circulation enhancement)

  • フラボノイドが微小血管の血流を改善する可能性。

分類

  • 抗凝固剤(Anticoagulant Agents)

まとめ

スイートウッドラフは食品の範囲内での摂取は安全。
創傷治癒促進や抗炎症作用の可能性が示唆されている。
過剰摂取や長期間の使用では肝障害リスクあり。
抗凝固作用があるため、出血リスクのある人は注意。
有効性に関する研究が不足しており、さらなる臨床試験が必要。


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