四塩化金ナトリウム(Sodium Tetrachloroaurate)
投稿者 :リンクプロ on
学名: Sodium Tetrachloroaurate
分類: 金(III)塩(Gold (III) Salt)
⚠ 注意
- 四塩化金ナトリウムは不安定な金(III)塩であり、生理的条件下での安定性が低い(100532)。
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2019年12月、米国食品医薬品局(FDA)は本成分を「栄養補助食品成分アドバイザリーリスト」に追加(100530)。
- これはサプリメントとしての適法性が疑わしいことを意味し、消費者に使用を控えるよう勧告している。
🛡 安全性
🔸 妊娠
- 可能性として危険(POSSIBLY UNSAFE)
- 四塩化金ナトリウムは金塩(Gold Salt)の一種。
- 動物実験では、他の金塩の投与が流産や先天異常のリスクを増加させることが示唆(100534)。
- 同様の影響がある可能性があるため、妊娠中の使用は避けるべき。
🔸 授乳
- 十分な情報がないため、使用を避けるべき
- 他の金塩は母乳中に排泄されることが確認されている(100534)。
- 四塩化金ナトリウムが母乳中に移行するか、乳児にどのような影響を与えるかは不明。
🩺 副作用
❌ 一般的な副作用(他の金塩の報告に基づく)
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経口摂取時(Orally)
- 下痢、軟便、吐き気、嘔吐、腹部けいれん。
- まれに潰瘍性大腸炎(Ulcerative Enterocolitis)。
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経口・注射投与時(Oral & Parenteral)
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金中毒(Gold Toxicity)
- 再生不良性貧血(Aplastic Anemia)
- 低ヘモグロビン(Low Hemoglobin Levels)
- 白血球減少(Leukopenia)
- 血小板減少症(Immune Thrombocytopenia)
- タンパク尿(Proteinuria)
- 血尿(Hematuria)
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肝障害・肝毒性(Hepatotoxicity)
- 特に高用量で報告(100535)。
- 過敏症反応(Hypersensitivity)(100536)。
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金中毒(Gold Toxicity)
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注射投与時(Parenteral)
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皮膚反応(Cutaneous Reactions)
- 皮膚炎(Dermatitis)、かゆみ(Pruritus)。
- 金蓄積による灰青色皮膚変色(Chrysiasis)(100534)。
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皮膚反応(Cutaneous Reactions)
💊 効能・有効性
❓ 効果は不明
-
がん治療(Cancer)
- 金(III)塩は細胞毒性と抗腫瘍特性を持つが、生理的条件下での安定性が低いため、治療への応用は限定的(100538)。
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抗炎症作用(Anti-inflammatory Effects)
- リソソーム酵素(β-グルクロニダーゼ、酸性フォスファターゼ)の活性を阻害することで抗炎症効果が示唆される(100532)。
- しかし、同時にタンパク質の酸化・変性を引き起こすため、臨床的な有用性は限定的。
💊 投与・用量
- 標準的な用量の情報なし
- 適切な投与方法や使用基準が確立されていない
⚠ 相互作用
- 現在知られている薬剤・サプリメントとの相互作用はなし。
📌 まとめ
✔ 四塩化金ナトリウムは金(III)塩の一種で、抗がん作用や抗炎症作用の可能性があるが、不安定で治療応用は限定的。
✔ FDAはサプリメントとしての安全性に疑問を呈しており、使用を控えるよう勧告。
✔ 妊娠中の使用は流産・先天異常のリスクがあり、避けるべき。
✔ 過敏症、肝毒性、血液毒性など、他の金塩と同様の副作用リスクがある可能性。
✔ 安全性データが不十分で、標準的な用量や適用方法も確立されていない。
➡ 現時点では使用を避けるのが賢明。
References
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- タグ: サプリメント